つややかでなめらかでストレートの長髪

「日本人の髪」といえば、連想されるのは、つややかでなめらかでストレートの長髪。
黒髪だけれど、ペンキで塗ったような黒ではなく、光に当たると明るさを覗かせる、そんなイメージ。

だが、私の髪はといえば、そんな「日本人の髪」からは遠くかけ離れた、コンプレックスを持つのも仕方のないようなものだ。

まず、私の髪はくせが入っている。いわゆる「くせ毛」だ。
天然パーマとまではいかないが、そこそこ主張の強いくせが入っている。もしかすれば、「美容院でセットしてきました?」と聞かれるかもしれない。(それならそれでいい気もするが……)

このくせ毛。今でこそポジティブに「オシャレだし、似合ってない?」なんて思っているが、幼い頃は、このくせ毛が嫌いだった。
小学生の時なんかは、ストレートパーマなるものを知り、「大人になったらそれをしよう!」なんて思ったものだ。(ちなみにですけど、ストレートパーマって高いですよね)

悩みはそれだけではない。
絵具をチューブから出してそのまま塗り付けたような、黒い髪色。
この髪色も、多少はコンプレックスだった。

妹なんぞは元々髪の色が薄く、茶系で、光に当たるときらめいて見えた。
私の髪は、そんな風になることはなかった。(光に当たった自分の髪など見ることはないので、本当に「そんな風になることはない」のか、真偽のほどは不明だが)
妹を、「羨ましいなぁ」なんて思ったりした。

さらにさらに、私を悩ませるものはもう一つある。
そう、髪質だ。

私の髪は、一本一本が太く、ゴワゴワしている。
自分の髪を一本抜き、親指と人差し指で挟み、伸ばすようにして触ってみた時、それはザラザラしていた。
ちなみに、抜いた髪は、くせでS字になっていた。ある意味芸術だった。

そんなわけで、私は自身の髪にコンプレックスを抱いていた――わけだが。
今は自分のそんな髪を、「自分らしい」「似合っている」と思っているのである。

「悩んでないじゃん!」「理想とは遠くかけ離れてても幸せそうじゃん!」という声が飛んできそうだが。
昔は悩んていたのである。

……オチがなくてごめんなさい。